住友電工電子ワイヤー株式会社(住友電工グループ)
次世代リーダーの育成へ — 次のマネジメントを育てる試み

住友電工電子ワイヤー株式会社

社名住友電工電子ワイヤー株式会社(住友電工グループ)
事業内容メーカー
従業員数グループ連結 286,784名
会社HPhttps://sumitomoelectric.com/jp

  • 事業拡大に伴いマネジメント人材を増やしたい
  • 次世代のリーダー育成を目的に導入し現在2期目
  • レポートを活用し、共通課題の解決にも取り組む

住友電工電子ワイヤー株式会社は、住友電気工業株式会社(創業120年、グループ全体で従業員約28万6千人)の100%子会社で、電線ケーブル及びその加工品の開発・製造を行っています。
同社が作る電子ワイヤー等の配線は、家電・エレクトロニクス、自動車等に使われる配線材として世界中で使用され、世界的にも高いシェアを誇っています。
生産開発拠点は栃木、青森にあり、中国、⽶国、マレーシア、ハンガリー、ベトナムにある海外⽣産拠点を統括し、グローバルに事業を展開しています。
社員に占めるエンジニアの割合は高く、さらに製品を作っている現場の社員もいるなど、さまざまな職種の社員がいます。
海外を含め事業が拡大している同社は、組織をマネジメントできる人材を増やすことに挑戦しています。

今回は、同社のチャレンジについて伺いました。

事業拡大で組織が大きくなる中、次の世代の課長を育てていく

人材育成や組織開発に関する取り組みについて教えてください。

住友電工グループ全体の取り組みとして、人材育成に力を入れており、階層別に細かく研修を設けています。それぞれの職種に合った研修の取り組みも行っています。
また、当社単体としては、「人材育成が日常的に行われている風土を作る」ために、課長などのミドルマネジャー層の育成が大切だと考えており、課長に対する研修を、2015年から積極的に行ってきました。
ネクストステップとして、課長層の次の世代をどう育成していくか?という話となり、ユニットリーダー制(一つの課を幾つかのチーム(=ユニット)に分けてマネジメントする制度)を導入し、次世代のマネージャーを育てていこうという流れになりました。
当社では、若手でも海外駐在が決まることも多く、そうなると現地でポジションが上がりマネジメントする立場になります。
そうした若手がマネジメント業務で苦労している話もあり、早期にマネジメントを経験させたいという意図もありました。

取り組みの中での課題に感じることはありましたか?

住友電工グループでは、年に一回、社員への意識調査を行っています。
グループ全体で膨大な人数の調査をしており、実際の結果が出てくるのは2,3ヶ月後。
結果が分かった時には、当時と違う状態に陥っていることもあり、タイムリーに施策に反映させることが難しい状況でした。


また、ここ数年コーチングに関してかなりの投資を行ってきました。
コーチング会社を利用し、マンツーマンで行うコーチングも活用して来ましたが、コーチングを受ける期間が限定されており、金額を考慮すると、一度に全員には実施できませんでした。
何か気軽にいつでも困った時に、コーチングを受けられる仕組みがないか探していました。

どうしてマネトレに興味を持たれたのですか?

管理職がいつでも気軽にコーチングを受けられること。
コスト的に、マンツーマンコーチングよりリーズナブルなため、管理職全員が一度に利用することが可能だという点です。
組織の診断自体も、組織単位で細かく行える点、結果がすぐに分かる点に魅力を感じました。
従来の全社の意識調査は課単位で実施しています。弊社が独自にユニットという小さい組織単位に分けたということもあって、従来の意識調査では細かく組織の状態を見ることはできません。 ユニットリーダーの方からすると、自分のユニットがどんな状態なのかというのは見えませんでした。ユニットごとの結果が出せるマネトレであれば、アンケート結果はユニットリーダーに役立ちます。

ユニットリーダー制を導入する上で不安はありましたか?

まだ課長になっていない人に、ユニットリーダーとして突然ある組織単位を任せるため、組織運営、人の管理の方法、その時々に困りごとがおそらく出てくる中でどうサポートするか。
ユニットリーダーのモチベーション、動機づけをどう行っていくか。
こうした点で難しさや不安はありました。

住友電工電子ワイヤー様

マネトレを使ってマネジャーの課題、全社の課題双方に取り組む

マネトレを利用して1年経ちますが、利用しているユニットリーダーや課長の反応はどうですか?

コーチを利用した人からは、普段の取り組みや、部下との接し方について、ちょっと悩んだ時に気軽にチャットで相談できて良かったと聞きます。
また、アンケート結果やその分析時にコーチから提示される情報が、これから部署で何に取り組もうか、どう改善していこうか、と考える際に役に立つという声がよくあります。
大きな組織を束ねている部長からは、組織ごとに細かく状況を把握できて良いとの声があります。

ユニットリーダーは利用が必須で、課長以上の利用は任意という形でスタートしましたが、実態として多くの方にご利用いただいています。その辺りにギャップはありましたか?

正直なところ、導入してどれだけの人が興味を持ってくれるか、実際は分からないなと思っていました。
はじめは、ユニットリーダーや、課長になりたてのような経験が浅い人が使うのかと思っていたのですが、必ずしもそうでもありませんでした。
国内外でマネジャー経験が長い課長も使っていて、「マネトレのようなものがあれば使いたいし、組織を改善していきたい。」と言われました。数値ベースに論理的に改善していけるのが良いという声もあり、マネジメント経験が豊富な人のニーズにもマッチしています。

人事としてはマネトレをどう活用しているのでしょうか?

毎回アンケート毎に詳細なレポートを作っていただき、とてもありがたいと思っています。また、組織分析もしていただいていてとても助かっています。
人事の観点からすると、個別の管理職、組織でどういう状態か、ということももちろん把握したいのですが、組織全体の問題点も大事です。その点、マネトレのレポートでは、個別の管理職に対する分析とは別に、全体の傾向や問題点についても指摘していただいています。

弊社の場合だと、例えば共通課題として、「ユニットリーダーの動機づけ」「年上部下のマネジメント」といった指摘がありました。こういった指摘は、会社として次の打ち手に繋げやすく重宝しています。

客観的な事実や数値から、私たちが気づけていなかった問題点に気づけたこと、再認識できるところがすごく良いところだと思っています。
私たちは内情や本人を知っている分、フィルターがかかっていて見えていないことがあります。

また、人事で何かアンケート調査をした場合、その後の対応策の計画や実行状況まで追うことはなかなかできていないので、各部署で調査結果を踏まえて行動計画を入力したり、その結果の振り返りの入力をしたり、という実際のアクションが分かるのはとても助かっています。

人事としての運用の工数や負担はどうですか?

マネトレ以外の施策は、私たちが物理的にリマインドする必要があり、手を動かすことが非常に多くて大変でした。
でもマネトレは、アカウント登録後はマネトレさんに任せっきりです。
一人ひとりに対するリマインドや、組織毎への分析結果の連絡など、全部やっていただいています。
リマインドだけでなくナレッジシェア等の定期的な発信もあり、マネトレから頻繁に連絡くるので入力しなければと思って行動計画入れたよ、という管理職の声もありました。
人事で入力状況のトレースをすると、日々の業務や他の優先度の高いこともあり中途半端で終わってしまうことが多い。
そこをマネトレさんはリマインドやトレースをしっかり行ってくださるので助かっています。

また、アンケートでこの数値が悪いというだけでなく、それはどういうことなのか解釈して言語化して状態を分かりやすく伝えてくれる。管理職はそのレポートを読むだけでなんとなく傾向を掴むことができます。データだけ見ても、この数値悪いということは分かっても、解釈は難しい。
自分の組織レポートを見て、各課の課長も分かりやすいだろうなと感じています。もしこれを人事でやろうとしたら非常に時間がかかるので、非常に助かっています。

今後考えていることはありますか?

アンケート結果から問題があると思われる組織には、個別に対応していく予定です。
また、ユニットリーダー制をより良いものに再構築していきたい。
初めての試みだったので、ユニットリーダーも上司も戸惑う面があった。
上司はどこまで任せるのか、ユニットリーダーはどこまで自分の責任としてやらなければならないのか。その辺りはっきりさせないといけない。
例えばきちんとした役職を設定する、権限移譲のレベルを設定していく等の対応が必要と考えています。

また、毎回のレポートで指摘いただいていた組織の問題点を、ひとつひとつ潰していきたいです。
まだ着手できていない部分もありますが、レポートをもっと人事としての施策に活用していかなければいけないと感じています。

本日はありがとうごいました!

部下の希望が会社の利益にならない場合、マネジメントはどう対処するべきか?

部下の希望が会社の利益にならない場合、マネジメントはどう対処すべきか?

1on1などで部下と会話する中で、部下の希望が会社の利益にならないようなケースではどう対応したら良いのか。
1on1を取り入れていく中で、部下との対話が生まれたものの、意図しない内容で答えに窮してしまうこともあるようです。

今回は、部下からの要望を上申したものの、跳ねのけられてしまった管理職からの相談事例をご紹介します。

マネジャーAさんからのお悩み相談

先日部下のエンジニアとの1on1で、「もっとクリエイティブな業務を行いたい」という話がありました。
組織コンディションスコアでも、チーム全体としてやりがいが低い状況もあり、部下のモチベーションアップのために、外部にだせる仕事は外部へ依頼し、社員はよりクリエイテイブな仕事をさせたい、と会社の上層部へ提案しました。
すると、「そうすることで会社の利益にどのようにつながるのか?」と問われ、返すことができませんでした。
正直なところ、本件については会社の利益に繋がるようなものではなく、社員が喜んで会社はいくら儲かるのか?というストーリー、指標を作るのは難しいと思っています。
そのような中で、どのようなに提案のストーリーを考えれば良いか悩んでおります。どうすれば良いでしょうか?

コーチからの回答|マネジャーとして向くべき方向は正しいか?

ご相談ありがとうございます。
基本的に事業観点でGoサインが出せるのは、「売上を上げる」か「コストを下げる」のどちらかに直接的または間接的に繋がるロジックのある施策しかありません。
クリエイティブな仕事をアサインすることにより新製品開発に繋がり、外注費以上の新たな売上増加が見込める。もしくは、外注により残業代が減らせるので、外注費と比べてもコストダウンになる。
そういったビジネス的観点でのロジックが組めるのであれば、質の高い仕事をアサインしていくアプローチも有効と思います。上層部に提案していくべきでしょう。

一方で、ご相談とは若干ずれる回答となりますが、上層部からそのように問われ、Aさんも「会社の利益に繋げるのは難しい」とお考えならば、マネジメントとしては、向く方向が逆になると思います。

つまり、やるべきは上層部を説得することではなく、メンバーにできない理由をきちんと説明することです。
どうして開発的な業務ばかり増やせないのか、それ以外の業務も事業に貢献していて無くせない理由などをビジネス的な観点で整理し、メンバーに対し丁寧な説明をし、納得してもらうことになるかと思います。

お金をかけなくてもマネジャーができることはある

外注コストを上回る生産性向上や、新規ビジネスでの売上予測等のリターンを数字で示すことができるのであれば良いですが、単純なコストアップだけの施策であれば、会社の上層部の問題ではなく、どの会社であっても認めることは難しいと思います。
部下も会社としてできないことがあるのは理解していると思いますし、あくまでダメ元で希望として話しただけかもしれません。

メンバーのモチベーションアップのためにマネジメントができることは、コストアップにならない方法も沢山あります。
キャリア理解やメンバー理解、フィードバックの頻度、アサインメントの仕方(仕事の任せ方)などは、モチベーションに大きく影響を与える項目であり、マネジメントとメンバーのコミュニケーションで改善できる部分です。
特に、マネジメントする上で、本人の価値観やキャリアの理解は欠かせません。
相手を理解していないのに、相手を動機づけることはできないからです。

Aさんの場合、上記で挙げた項目は平均以下の状況であり、改善の余地があります。
まずはクリエイティブな業務への変更といった大掛かりなものではなく、こうしたことを平均レベル以上に引き上げることに取り組むのが良いかと思います。


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