【最新版】働き方改革関連法(改正労働基準法)のまとめ解説

働き方改革関連法、正式名称「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」または働き方改革一括法が、2019年4月1日から「働き方改革関連法」が順次施行されています。
今回は、主要な法改正の主要なポイントについて解説します。

働き方改革関連法(改正労働基準法)のポイント

働き方改革関連法(改正労働基準法)のポイント
  1. フレックスタイム制の拡充(法第32条の3)
  2. 時間外労働の上限規制(法第36条、法第139~142条)
  3. 年5日の年次有給休暇の確実な取得(法第39条)
  4. 高度プロフェッショナル制度の創設(法第41条の2)
  5. 月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率引上げ(法第138条)

働き方改革関連法(改正労働基準法)の概要

働き方改革関連法(改正労働基準法)の概要一覧

① フレックスタイム制の拡充(2019年4月〜)【選択】

労働時間の調整を行うことのできる期間(清算期間)が延長され、これによってより柔軟な働き方の選択が可能となります。

フレックスタイム制導入の要件

フレックスタイム制導入の要件

改正のポイント
清算期間の上限の延長
これまでは、1か月以内の清算期間における実労働時間が、あらかじめ定めた総労働時間を超過した場合には、超過した時間について割増賃金を支払う必要がありました。
一方で実労働時間が総労働時間に達しない場合には、欠勤扱いとなり賃金が控除されるか、仕事を早く終わらせることができる場合でも欠勤扱いとならないようにするため総労働時間に達するまでは労働しなければならない、といった状況もありました。清算期間を延長することによって、2か月、3か月といった期間の総労働時間の範囲内で、労働者の都合に応じた労働時間の調整が可能となります。

総労働時間について清算期間を3か月とした場合のイメージ図

引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000611834.pdf

■清算期間が1か月を超える場合には、
(ⅰ)清算期間における総労働時間が法定労働時間の週平均40時間を超えないこと
(ⅱ)1か月ごとの労働時間が、週平均50時間を超えないこと

の両方を満たさなければならず、いずれかを超えた時間は時間外労働となります。
このため、月によって繁閑差が大きい場合にも、繁忙月に過度に偏った労働時間とすることはできません。
また、清算期間が1か月を超える場合には、労使協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることが必要です。清算期間が1か月以内の場合には届出は不要です。

■完全週休2日制の事業場における清算期間における総労働時間の取り扱いの変更
これまで、1日8時間相当の労働であっても、曜日の巡りによって、清算期間における総労働時間が、法定労働時間の総枠を超えてしまう場合がありましたが、労使協定によって、「清算期間内の所定労働日数×8時間」を労働時間の限度とすることが可能になりました。

② 時間外労働の上限規制(2019年4月〜)【義務】

今回の法改正によって、労使が協定しても超えることのできない時間外労働の上限が法律に規定されました。※中小企業は20年4月から

現行制度

時間外労働の上限規制のポイント

改正のポイント
36協定が合っても「月45時間・年360時間」が上限に変更
これまでの36協定による時間外労働は、限度基準告示による上限は定められていましたが、法的拘束力はなく、特別条項付きの36協定を締結すれば、上限を超えてどこまでも時間外労働をさせることが可能でした。今回の法改正によって、法律上、36協定で定めることのできる時間外労働の上限は、原則として月45時間・年360時間となり、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることができなくなります。

時間外労働の上限規制のイメージ図

引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000611834.pdf

臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合(特別条項)には、これを超えることができますが、その場合でも
・時間外労働が年720時間以内
・時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
としなければなりません。
また、原則の月45時間を超えて労働させることができる回数は、年6か月までとなります。

なお、いずれの場合においても、以下を守らなければなりません。
・時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
・時間外労働と休日労働の合計について、「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1月当たり80時間以内。

③ 年5日の年次有給休暇の確実な取得(2019年4月〜)【義務】

2019年4月から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。

現行制度

年次有給休暇の取得条件

改正のポイント
年5日の年休を労働者に取得させることが使用者の義務となる。
(対象:年次有給休暇が10日以上付与される労働者)

年5日の有休取得例

引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000611834.pdf

使用者は、労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日について、取得時季を指定して年次有給休暇を取得させなければなりません。ただし、既に5日以上の年次有給休暇を請求・取得している労働者に対しては、使用者による時季指定をする必要はなく、することもできません。

・「使用者による時季指定」「労働者自らの請求・取得」「計画年休」のいずれかの方法で労働者に年5日以上の年次有給休暇を取得させる必要がある。
・これらいずれかの方法で取得させた年次有給休暇の合計が5日に達した時点で、使用者からの時季指定をする必要はなく、また、することもできない。

④ 高度プロフェッショナル制度の創設(2019年4月〜)【選択】

高度の専門的知識等を有し、職務の範囲が明確で一定の年収要件を満たす労働者を対象として、労働基準法に定められた労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定を適用しない制度です。

制度のポイント

高度プロフェッショナル制度のポイント

■制度適用のポイント
.使用者との間の合意に基づき職務が明確に定められていること
.使用者から確実に支払われると見込まれる1年間当たりの賃金の額が少なくとも1,075万円以上であること
.対象労働者の健康を確保するため①健康管理時間の把握、②休日の確保、③選択的措置、④健康管理時間の状況に応じた健康・福祉確保措置等、を確実に実施することが必要

■対象業務
・対象業務に従事する時間に関し、使用者から具体的な指示を受けて行うものではないこと。
・対象業務に常態として従事していることが原則であり、対象業務以外の業務にも常態として従事している者は対象とはならない。

※対象業務となり得る業務の例、なり得ない業務の例については、パンフレット「高度プロフェッショナル制度わかりやすい解説」を要確認
https://www.mhlw.go.jp/content/000497408.pdf

⑤ 月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率引上げ(2023年4月〜)【義務】

これまで割増賃金率を50%以上とする規定の適用が猶予されていた中小事業主に対して、労働者の長時間労働を抑制しその健康確保等を図る観点から、2023年4月以降猶予規定が廃止されます。

制度のポイント
今回の改正で、中小事業主に対して割増賃金率の特例(60時間以下と同じ25%)を定めていた、労働基準法第138条が削除されることにより、2023年4月1日以降中小事業主に対しても、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率を50%以上とする規定(労働基準法第37条第1項ただし書)の適用を受けることになります。

月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率

⑥勤務間インターバル制度の導入(2019年4月〜)【努力義務】

勤務間インターバル制度とは、1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に一定時間以上の休憩時間(インターバル時間)を確保する仕組みをいいます。本制度の努力義務によって、労働者の十分な生活時間や睡眠時間を確保しようとするものです。
尚、インターバル時間の設定に関しては、一律の設定だけでなく、職種によって分けたり、義務の時間数と努力義務の時間数(義務8時間、努力義務3時間、計11時間等)を分けて設定することが可能です。

制度のポイント
下記の事例では、通常勤務が8時〜17時(休憩1時間)の8時間勤務。インターバル時間を11時間、とするインターバル制度を導入したケースです。残業により就業時間が遅くなり、インターバル時間が確保できない場合、始業時間がその分繰り下げられます。

勤務間インターバル制度

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メンバーを「褒める」スキル|マネジメントで使える褒め言葉集

承認・称賛

マネジャーにとって、「褒める」は必要不可欠なマネジメントスキルです。

しかし、マネトレでメンバーにアンケートをとってみると、満足に褒められているのは4割程度。コーチに褒め方の相談をいただくケースも多く、褒めることに対して苦手意識のあるマネジャーが少なくありません。

今回は、マネジャーに必須のスキル「褒める」について、褒め方の種類や、マネジメントで使える褒め言葉集をご紹介します。

「褒める」はメンバーの承認欲求を満たす

承認欲求は、人の根源的な欲求の1つです。
人は褒められると、脳内にドーパミン(快楽物質)が分泌され、脳が直接的に快楽を感じます。
つまり、褒めることは、メンバーが頑張ったことへの報酬となり、「次も頑張ろう」と努力を継続させる効果があります。
優秀なマネジャーは承認欲求を理解し、上手く「褒める」を使ってメンバーを動機づけしているのです。

あなたがメンバーを褒めようとした時、褒めるポイントが見つからないと思うことはありませんか?
もしそう感じる方は、称賛(褒める)だけでなく、承認(認める)を理解し、活用してみてください。
褒めるポイントで困ることが、劇的に減るはずです。

褒め方の種類|称賛(褒める)と承認(認める)

称賛とは、褒め称えること。行為や行為の成果が素晴らしいものであると称えることです。
「素晴らしい」というニュアンスを含むせいか、この程度で褒めて良いのか?とハードルを高く感じてしまうことが多いようです。

そんな方には、良いことを良いと認める「承認」がおすすめです。
誰かと比較して素晴らしいかどうかと悩む必要はなく、良いと感じたことを素直に良いと伝えれば良いのです。

承認欲求とは、他者から認められたいという欲求。
良いことを良いと認める「承認」にも、褒めるのと同じ効果があります。

承認には5段階のレベルがあります。
①結果承認|成果や結果を認める
②プロセス承認|仕事の過程(プロセス)を認める
③行動承認|望ましい行動を認める
④意識承認|意識や取り組み姿勢を認める
⑤存在承認|存在自体を認める

①から⑤の順番で承認レベルを下げていくと、承認できるポイントを見つけやすくなります。
それぞれどんな褒め方があるのか、褒め言葉の具体例と合わせて紹介していきます。

①結果承認|成果や結果を認める

仕事の結果(目標達成、受注、プロジェクト完遂)を褒める、労う
  • 関係者と上手く情報連携できてるね。
  • 目的や意図をきちんと伝えてるから、仕事の手戻りが少ないね。
成長(技術的、精神的)を伝える
  • 仕事が早くなったね。
  • 難しい顧客にも粘り強く提案できるようになったよね。
仕事の出来栄えを伝える
  • ●●さんが作る資料はいつもわかりやすいね。
  • 顧客対応の早さが顧客からの満足度につながっているね。
成果への貢献度を伝える、感謝する
  • 計画通りにプロジェクト進行できたのは、●●さんのおかげ。ありがとう!
  • あの時の●●さんのアイデアが成功の鍵だったね。

②プロセス承認|仕事の過程(プロセス)を認める

仕事の進め方、段取りを褒める
  • 関係者と上手く情報連携できてるね。
  • 目的や意図をきちんと伝えてるから、仕事の手戻りが少ないね。
思考プロセス(考え方)が良いと伝える
  • 論点はきちんと洗い出せているから、細部を詰めていこう。
  • 原因に合った解決策になっているので、実行に移していこう。
途中経過が順調であることを伝える
  • マイルストーン通り順調に進んでいるね。
  • 着実に前進してるね。この調子で頑張ろう!
結果に繋がらなかった良い仕事を認める
  • 今回は失注だったけど、顧客のニーズを捉えた良い提案内容だったよ。
  • 目標には届かなかったけど、最後の追い込みは凄かったね。

③行動承認|望ましい行動を認める

良い行動を褒める
  • 今月の行動量すごいね!
  • 報連相のタイミングが早いから安心して任せられる。
仕事ぶりを伝える
  • 最近絶好調だね!
  • 仕事ぶりから自信が伺えるね。
行動に共感する
  • 顧客目線にたった提案ができていて、私が顧客なら買いたいと思った。
  • 判断はよかったと思う。あの場面だと私も同じ行動をとってたかな。
貢献行動への感謝する
  • いつも積極的に意見を出してくれてありがとう!
  • 私の不在時、新人のサポートしてくれてるみたいだね。ありがとう!
模範となる行動を他メンバーに紹介する
  • ●●さんの事前準備が素晴らしいから、みんなお手本にしてみて。
  • この成功事例を部内で共有したいから、●●さんが工夫したポイントをまとめてみてもらえる?

④意識承認|意識や取り組み姿勢を認める

問題意識や着眼点を認める
  • その発想はなかった!よく思いついたね。
  • 問題意識はその通りだと思う。具体的にどう解決するか考えてみて!
挑戦心や変化させようとする姿勢を認める
  • チャレンジする姿勢とてもいいよ。フォローするからやってみな。
  • 試行錯誤しながら改善しようとしているね。
他者への気遣いや配慮を認める
  • ありがとう!気が利くね。
  • 気遣いが素晴らしいね。

⑤存在承認|存在自体を認める

信頼を伝える、存在に感謝する
  • ●●さんなら安心して任せられる。
  • ●●さんがいてくれるとチームが明るくなるね。
仕事を任せる(裁量、権限を与える)
  • 少し難易度の高い仕事だけど、●●さんに任せたい。
  • このラインまでは、●●さんで判断して進めていいよ!
相談する、意見を求める
  • 来期はこの方針でいこうと思うけど、どうだろう?
  • ●●さんがマネジャーだったら、どうする?
周囲からの評判を伝える
  • ○○部長が褒めていたよ。
  • 営業同行で感じたけど、△△社からすごく信頼されているね。
他者に紹介する
  • 他組織から見えづらいですが、●●さんが良い仕事するんです。
  • ●●さんが同じような顧客へ提案してたよ。話を聞いてみて!

いかがでしたでしょうか。
褒めるポイントが見つからないという悩みを持つマネジャーに、メンバーの良いところを良いと認める「承認」が活用できそうと感じていただけていれば幸いです。
ぜひ、使えそうな褒め言葉から実践いただき、メンバーの動機づけに役立ててみてください。

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【2021年度版】人事なら押さえておきたい労務関連の重要法改正まとめ解説

労務関連の重要法改正のポイント

2021年度も企業にとって影響の大きい労務関連の法改正が行われています。​
今回は、労務担当者に限らず、把握しておく必要がある重要な法改正について解説します。​

2021年度 労務関連の重要法改正のポイント
  1. 子の看護休暇・介護休暇の時間単位の取得
  2. 障害者の法定雇用率引上げ
  3. 同一労働・同一賃金の中小企業適用
  4. 70歳までの就業機会確保の努力義務(70歳定年制)
  5. 中途採用者比率の公表義務
  6. 65歳以上の副業者への雇用保険適用

① 子の看護休暇・介護休暇の時間単位の取得(2021年1月1日〜)

育児や介護を⾏う労働者が、⼦の看護休暇や介護休暇を柔軟に取得することができるよう、育児・介護休業法施⾏規則等が改正され 、時間単位で取得が可能になりました。

育児・介護休業法施⾏規則等の改正内容_202101

・「時間」とは、1時間の整数倍の時間をいい、労働者からの申し出に応じ、労働者の希望する時間数で取得できる。

・ 法令で求められているのは、「中抜け」なしの時間単位休暇。法を上回る制度として「中抜け」ありの休暇取得を奨励。
 ※中抜け:就業時間の途中から時間単位の休暇を取得し、就業時間の途中に再び戻ることを指します。

② 障害者の法定雇用率引上げ(2021年3月1日〜)

障害者雇用促進法の法定雇用率が、2.2%から2.3%に引き上げられたことにより、障害者を雇用しなければならない民間企業の対象範囲が、従業員数45.5人以上から43.5人以上の企業に拡大されました。

障害者の法定雇用率改定内容_202103

引用:厚生労働省HP https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/content/contents/000753695.pdf

・「常時雇用する労働者とは、1週間の所定労働時間が20時間以上で、1年を超えて雇用される見込みがある、または1年を超えて雇用されている労働者のことを指します。このうち、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の方は、短時間労働者となり、0.5カウントで判断することとなります。
(例)正社員:35人、短時間労働者:20人のケース
    35人+(20人 ✕ 0.5) =45人 ➜ 現行では対象外だったが、21年3月1日以降は対象に!

・対象企業の場合は、毎年6月1日時点の障害者雇用状況をハローワークに報告する必要があります。

③ 同一労働・同一賃金の中小企業適用(2021年4月1日〜)

改正のポイントは、3点です。

1.不合理な待遇差の禁止
同一企業内において、正社員と非正規社員の間で、基本給や賞与などあらゆる待遇差について不合理な待遇差を設けることが禁止されました。裁判の判断基準となる「均衡待遇規定」「均等待遇規定」が法律に整備されるとともに、判断のためのガイドラインも策定されました。

2.労働者に対する待遇に関する説明義務の強化
非正規社員は「正社員との待遇差の内容や理由など」について事業主に説明を求めることができるようになりました。事業主は、非正規社員から求めがあった場合には、説明をしなければなりません。

3.行政による事業主への助言・指導等や、裁判外紛争解決手続(行政ADR)の整備
都道府県労働局において、無料・非公開の紛争解決手続きを行います。「均衡待遇」や「待遇差の内容・理由」に関する説明についても、行政ADRの対象になります。

④ 70歳までの就業機会確保の努力義務(2021年4月1日〜)

現行は60歳定年・希望者については65歳まで継続雇用をするルールですが、高年齢者雇用安定法が改正され、70歳までの就業確保が努力義務としてルール化されました。また、定年年齢については段階的に引き上がっており、2025年4月から65歳定年制が全ての企業に適用されます。
 

高年齢者雇用安定法の改正内容_202104、高年齢者就業確保措置

⑤ 中途採用者比率の公表義務(2021年4月1日〜)

労働政策総合推進法が改正され、常時雇用する労働者数が301人以上の企業については、直近3事業年度分の中途採用比率の公表が義務化されました。
 

正規雇用労働者の中途採用比率の計算方法

引用:厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000737262.pdf

・公表は、おおむね年に1回、公表した日を明らかにして、インターネットの利用や、その他の求職者等が容易に閲覧できる方法で行います。

・中途採用比率とは「正規雇用労働者の採用者数に占める、正規雇用労働者の中途採用者数の割合」のことを指します。

・人数要件(301人以上)に該当するのであれば、全ての会社に公表が義務化されました。

⑥ 65歳以上の副業者への雇用保険適用(2022年1月1日〜)

雇用保険法が改正され、65歳以上の副業者の雇用保険の適用に関するルールが変更されます。これまで判定基準が1つの事業所毎での判断でしたが、複数事業所の場合、合計で判断することになります。
 

65歳以上の副業者の雇用保険適用内容改定_202201

近年は働き方改革や少子高齢化といった影響で、毎年のように労務関連の法改正が行われています。
変更のあった2021年労務管理のポイントは、把握してしっかりと対応していきましょう。

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欧米企業で導入が進むマインドフルネスとは?

瞑想

マインドフルネスとは?

マインドフルネス

評価や判断をせず、今この瞬間に意識的に注意を向けることにより現われる気づき

マインドフルネスは、昨今よく耳にする言葉になりました。
マインドフルネスとは、評価や判断をせず、今この瞬間に意識的に注意を向けることにより現われる気づきのことです。
日々の心配ごと、困りごと、不安、焦り、願望、嫉妬、他人からの評価など、頭の中に浮かんでしまう余計な思考を鎮め、「今」だけに集中できるような精神状態を意識的に作っていくというのがマインドフルネスであり、その手法として「瞑想」が用いられています。
瞑想を行うことで余計な雑念が消えるため、集中力を高める効果があるとされており、その他にも、不安やストレスに押しつぶされている状態から解放されることで、心身のコンディションを整える効果も期待できます。

マインドフルネスの歴史

マインドフルネス(mindfulness)という用語は、仏教の経典で主に使用される言語であるパーリ語のサンマ・サティ(Samma-Sati)の英訳です。サンマ・サティは「常に落ちついた心の行動(状態)」を意味します。
米マサチューセッツ医学大学院教授で、同大マインドフルネスセンターの創設所長あるジョン・カバット・ジン(Jon Kabat-Zinn)が、1979年にマインドフルネスストレス低減法を教え始めたのが始まりです。
その後、マインドフルネスセンターで、MBSR(マインドフルネスストレス低減法)を開発し医療分野に瞑想(マインドフルネス)を応用しました。慢性的な痛みやストレス関係の病気を持った人々のために用いられたMBSR(マインドフルネスストレス低減法)は成果を上げました。
2010年代に入るとAppleやGoogleといったシリコンバレーの企業が社員研修に瞑想を活用するようになり、一気にビジネス界からの注目が高まりました。
昨今は、欧米企業で福利厚生プログラム等にマインドフルネスを取り入れている企業が拡大しています。Google、Apple、Yahoo、ゴールドマンサックスといった著名な外資系企業はもちろん、日本企業も、メルカリ、Sansanといったスタートアップ企業を中心に導入が進んでいます。

マインドフルネスの現状と、グローバルで注目が高まる理由

「スピリチュアルで怪しい」マインドフルネスと聞くと、そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。一方で、現在のマインドフルネスは、最先端のテクノロジーと融合し着実に広まっています。
マインドフルネスは、元々はスマートフォンに代表される電子機器や、情報の波から離れることを良しとしていました。
しかし、昨今はテクノロジーと融合し、スマートフォンを活用したマインドフルネスサービスが多数登場しています。
情報技術をはじめとしたテクノロジーと、脳科学や生体科学、心理学とを組み合わせたサービスや製品を通し、心身の健康や、精神の幸せを追求する領域は「トランステック(Transformative Technology)」と呼ばれており、100億円以上を調達する海外のスタートアップも生まれています。
また、食事をとりながら瞑想したり、チョコレートをゆっくりと食べる「チョコレート瞑想」、ビールを飲みながらヨガをする「ビールヨガ」といった、従来とは異なる新しい瞑想スタイルも生まれ、市民権を得ています。

マインドフルネスがここまで注目されている大きな理由は、脳や心への負荷を減らし、休めることができるとされるためです。
マインドフルネス瞑想法は、脳科学研究や精神医学の実証研究により、効果のあるものとしてエビデンスが数多く報告されています。
集中力や体力の低下、イライラやだるさ。従業員が抱えるこれらの問題は、脳や心からきています。
脳や心の疲れは、睡眠や休暇などを通して身体を休めることのみでは解消されないことも多く、また、日常生活を通じてどんどん蓄積されてしまいます。
特に、不安定で変化のスピードが早く、テクノロジーによって誰とでも常に繋がる現代においては、従業員が過剰なストレスに晒される危険性が常にあります。従業員のパフォーマンスの低下や、ストレスが身体的な病気や鬱などの精神的病を引き起こすケースもあり、多くの企業が従業員が抱えるストレスによる悪影響に対して課題意識を持っていました。
そこで、脳や心への不可を減らし、ストレスを軽減し、従業員の健康状態を守っていく方法の一つとして、マインドフルネスの福利厚生プログラムの導入や、マインドフルネスの実践者が増えているのです。

マインドフルネスのメリット、仕事における効果

マインドフルネス瞑想を実践すると、自分に対する理解が深まり、以下のような効果が得られるとされています。

マインドフルネスの効果
  • ストレスに対する回復力の向上(レジリエンス・折れない心・しなやかな心)
  • 仕事のパフォーマンスの向上(集中力・注意力・記憶力・判断力・創造力)
  • 感情調整力の向上(不安・落ち込み・怒り・恐怖・自己嫌悪)
  • 自己認識への変化(思考ループの抑制・落ち着き・欲望コントロール)
  • 他人を思いやる慈愛心・チームワーク力の向上
  • 心の知能指数であるEQの向上
  • 免疫機能の改善(自律神経・皮膚疾患・痛み・肩こり)
  • 睡眠の質の向上(不眠・寝つき)

仕事のパフォーマンスを上げる効果としては、下記のようなものが考えられます。

・ 集中力・記憶力の向上

無駄な思考や情報を捨ててひたすら「今の自分自身」に目を向けるため、自分の気持ちを客観的に整理することができるようになり、集中力が高まるため仕事でのパフォーマンスが向上します。
米ウェイクフォレスト大学医学部の研究チームによると、1日20分のマインドフルネス瞑想を4日間行うだけで、集中力が最大で50%もアップするとされます。同時に、注意力を持続する力が上昇することもわかっています。

・ 創造力・発想力の向上

人は新しい考え方を素直に受け入れられずに、ついワンパターンな思考をしてしまいがちです。マインドフルネスによって、自分への理解が深まり、凝り固まった考え方でなく、柔軟な思考で物事をこれまでと違った角度でとらえることができるようになります。また、感情にのまれず冷静な意思決定ができるようになります。

・ 関係性、コミュニケーション力の向上

マインドフルネスを続けることで自分を知り、自己認識力が向上していくと、社員同士の関係性やコミュニケーションが向上します。自己認識力が高いと、自分の勝手な固定観念や思い込み、そこからくる他者への批評や批判を認識できるからです。
無意識に行っている批評や批判は、相手とより良い関係性を築く妨げとなりますが、高い自己認識力があれば、そうした偏ったネガティブな見方から離れることができます。相手を受容できるようになり、共感や思いやりを持った交流、信頼関係を築くことに繋がります。

・ 感情調整力の向上(怒りや不安への対応力の向上)

マインドフルネスを続けることで、感情調整力が向上していくと、客観的に怒りと向き合えるようになります。冷静に怒りに対処できるようになり、アンガーマネジメント力が向上します。
また、不安や恐怖といった感情への対応力も増すため、より前向きなチャレンジにトライしやすくなります。

新しいマインドフルネスのサービス

新型コロナウイルスの影響で、従来からある瞑想やヨガの教室などへ足を運びづらい状況となりました。
一方、アプリやオンラインで受講できる新しいサービスが出てきており、好きな場所・好きな時間で簡単に始められるものが多くありますので、一例をご紹介します。

● MELON

・予約不要で、月300以上のクラスにオンライン参加し自由に入退室できる
・見逃したクラスもアーカイブ動画で24時間365日視聴可能
https://www.the-melon.com/

Calm

・睡眠・瞑想・リラクゼーションなど行えるヘルス・ウェルネス領域アプリ
・ガイド付きで進むため初心者の方でも簡単に実践できる
https://www.calm.com/

Headspace

・マインドフルネスと瞑想のアプリを展開
・世界190カ国で6200万回以上のダウンロード、200万人以上の有料契約者、600以上の企業が利用
https://www.headspace.com/

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部下の不満が蓄積する管理職に共通する残念な行動とは?|伝える力の大切さ

マネジメントにおいて、管理職には傾聴やコーチングなど、相手の話を「聴く」を重視することが強調されます。それ自体は間違いではありません。
しかし、同様に自分の考えを「伝える力」もとても大切です。
では、マネジメントをする上で、具体的にどんなことに注意すれば良いのでしょうか?
今回は、マネトレ利用者のデータから分かった、部下の不満が蓄積する残念な管理職の特徴を元に、「伝える」マネジメントについて考えます。

信頼されていない管理職に共通する「伝える力」の欠如

チームメンバーからの「上司への信頼」が低いケースでは、さまざまな要因が考えられますが、マネトレの利用者のデータを分析する中で、ある共通の特徴が見えてきました。
課長でも、部長でも、あるいは業界や職種が異なっても共通するそれは、指示の「目的」や「背景」といったことを部下に明示していないという点です。

目標や、やるべき事は伝えます。ですが、そこに目的や背景がないのです。
上司が指示したことと、部下が考えていることが違う場合、なぜ?が伝わらないと、部下は納得できず不満が溜まります。そして、どんどん心が離れていく状況が見えてきました。


一見当たり前のように思えますが、当事者である上司は、サーベイの結果を見るまで、ほとんどのケースで自覚症状がありません。いったいなぜでしょうか?
それは、指示を出せば皆が従ってくれているため、本人は何ら不満を生んでいると思っていないためです。
そして、部下の方から「なぜですか?」となかなか上司に突っ込めない日本企業の風土や、目上の人にモノが言いにくい日本人の性格によって、放っておくと問題はさらに悪化します。メンバー同士で影で不満を言い合うようになり、不満がさらに増幅されるスパイラルになってしまいます。

部下からの上司への信頼は、マネジメントの土台となります。ここがなければ、他のどんな良い行動も効果を十分に発揮できなくなります。
そのため、上司への信頼が低いチームでは、メンバーのモチベーションの低下、離職率の増加、チームの生産性の低下、といった問題が起こりやすくなります。

部長の伝え方から社員のモチベーションが低下していた事例

とある上場企業で、下記のような事例がありました。
その組織では、部長に対する評価が悪く、メンバーは不満を抱えていました。
そして、部長は、サーベイの結果を見るまで、自分自身の行動になんら疑念を抱いてはいませんでした。自分では、モチベーション高く仕事に取り組み、的確に指示を出していたつもりだったのです。なぜこんなことが起こっていたのでしょうか。

その部署では、マネジャーが最終承認を取るために上げた内容を部長が毎回変更していました。結果、いつも納期ギリギリでの変更となり、メンバーは残業して間に合わせる形になっていました。
メンバーは毎回納期ギリギリで変更する部長の意図が分からず、意味も分からない仕事をさせられることにストレスを感じていました。

しかし、部長にモノを言うことができず、不満が蓄積していっていたのです。
課長の中には、この変更は無駄であると進言した人もいたそうです。ですが、部長は話を聞くものの、その課長に納得してもらうための対話はせず、自身の意図を伝え変更を実施させました。対話がなかったため課長は部長の意図に納得しておらず、メンバーに意図が伝わることもありませんでした。
最終的に、誰もが部長に対し諦めてしまい、不満を抱えながら、残業をして指示をこなしていたのです。

これは、部長という立場でメンバーを従わせているだけで、マネジメントができていなかったケースです。
従ってくれていることと、納得して行動していることでは、雲泥の差があります。
今回であれば、下記のような行動が部長には必要でした。

・変更の意図や目的をマネジャーに伝える、納得してもらうための対話をする。
・どうして残業してまで変更すべきなのか、という背景を説明する。
・マネジャーからメンバーに、変更の意図や目的が伝わっているか確認する。もし伝わっていなければ自分からも直接伝える。
・納期ギリギリでの変更を避けるために、最終承認で確認するのではなく、草案段階で一度チェックするような形に業務フローを変更する。

もちろん、「目的」や「意図」をきちんと伝え、部下を信頼して任せる。上がってきた結果を承認する。という方法もあるでしょう。

なぜ目的を伝えることが大切なのか

目標を伝えなければ、そもそも相手が何をすればいいのか分かりません。そのため、目標やタスクを明示することは、ほとんどの管理職が行っています。
しかし、その「目的」や「背景」を伝えるという行為を、管理職はおろそかにしがちです。
わざわざ伝えなくても、メンバーは分かっているだろうと思っていたり、メンバーは理解、納得していないのに、伝えて終わりになっていることも多いです。
そして、伝えなくても立場によって人を従わせてしまうことが一定できてしまうことから、メンバーの不満を上司は自覚しにくい構造があります。


例えば、4月2日に「4月10日までに冬の新商品プランを考えて、企画とデザイン案の報告が欲しい」と目標を伝えたとします。目標だけを伝えた場合、部下はどのように思うでしょうか?
なぜ短納期で対応しなければならないのか?今の時期に先過ぎる冬の新商品プランが本当に必要か?企画が決まらないこのタイミングでデザインまで進めることに意味がないのでは?・・部下はさまざまな疑問が浮かぶはずです。

組織運営の中で意見の違いが発生するのは当然です。ですが、そのすれ違いを放置していることは離反を招きます。
また、目的が分からず、やるべきことだけが振られると、メンバーはやらされ感が強くなります。
人は目的や背景が分からなければ納得できません。納得できないことに自ら進んで協力する、主体的に行動することは難しいのです。
そして、きちんと「伝える」ことをしなければ、メンバーとの対話が生まれず、すれ違いに気づけません。

仕事を指示する際に伝えるべきこと
  • 目的:その仕事を「なんのためにするのか?」
  • 背景:「どうしてやらなければならないのか?」

目的を説明し、メンバーが理解・納得してくれれば、目的を実現するために懸命に仕事に取り組んでくれる可能性が高まります。
背景を伝えれば、やっかいな仕事や、ややこしい状況に合っても、仕方ない・やらなければならないとメンバーが納得して取り組んでくれる可能性が高まります。
メンバーが納得していないようであれば、お互いのすれ違いを理解し、納得してもらうために「対話」をすることができます。
目的と背景は近しく、背景は毎回伝える必要があるとは限りませんが、今回の事例のような急な変更や、残業などのメンバーの負担を強いる場合は、伝えるべきでしょう。

指示するだけがマネジメントではない

いかがでしょうか?あなたはきちんと目的や背景を説明していますか?
マネジメントがきちんとできていようがなかろうが、あなたの立場によって、多くのケースで部下は従ってくれます。
ですが、立場で従わせているだけではマネジメント失格です。
あなたが自発的に目的や背景を伝えないと、部下には絶対に伝わりません。
日本企業や日本人の多くは、風土や文化的背景から、部下が上司に対しモノを言いにくい状況があります。あなたが意図していなくても、部下は上司にモノが言いにくく、空気を読んでしまいます。部下から積極的に聞いてくることを期待してはいけません。
自分の考え(目的、背景)を伝えることで、メンバーとの双方向のコミュニケーション(対話)が生まれます。対話が生まれれば、お互いのすれ違いを埋める努力ができます。
目標やタスクの「指示」に偏りがちと思った方は、さっそく「目的」や「背景」を伝えることに取り組んでみてください。

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