セレンディピティとは|偶然の幸運をもたらすには?

「セレンディピティ( Serendipity )」は偶然の出合いや予想外の発見を意味する言葉です。

科学の世界では努力の先の偶然による大発見が生まれることも多く、良く使われてきました。


近年、日本でもビジネス用語として使用されるようになり、組織開発や人材育成の文脈においても、セレンディピティは度々登場するようになりました。

Apple本社は、セレンディピティが起こるように設計されていることで知られており、オフィスでのコミュニケーションによって発生するセレンディピティは、オフィスの価値の重要な一つでした。

新型コロナウィルスにより、Zoomなどを利用したオンラインでのコミュニケーションが主となる世界となり、偶発的に起こるセレンディピティが大きく損なわれてしまっています。

新しい働き方において、セレンディピティを確保するにはどうしたらよいか、経営者や人事にとって現在大きなテーマになっています。

セレンディピティとは

セレンディピティ

求められていない、意図的でない、思いもよらない、幸運な偶発的に起こった出来事や経験。

「セレンディピティ」の意味は「偶然の幸運、幸運な偶然を手に入れる力」

セレンディピティとは、「予測していなかった偶然によってもたらされた幸運」あるいは「幸運な偶然を手に入れる力」を意味します。2つの意味を含んで用いられることもあります。


・ 語源

セレンディピティ(英語「serendipity」)は、イギリスの政治家、貴族、小説家であるホレス・ウォルポール氏が、1754年に生み出した造語とされ、彼が子供の頃に読んだ3人の王子の知恵と機転で人生が好転した話が書かれた、ペルシャ童話『セレンディップの3人の王子たち(The Three Princes of Serendip)』にちなんで名付けたものとされています。

出典:wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%94%E3%83%86%E3%82%A3

セレンディピティはリアルでないと起こせないのか?

セレンディピティを生む、オンラインでのオフィスのあり方はまだ答えが出ていません。

しかし、すでにリアルの世界でなくとも、オンラインでセレンディピティは起きています。


デジタルの場でのセレンディピティの代表例はECです。

Amazonのレコメンドや関連レコメンドや関連商品から、当初買うつもりでなかった商品を買ってしまった経験はないでしょうか?

SNSの「投稿」がきっかけで、「この商品いいな!」「こんなお店があるんだ!」という出会いがあったり、実際に買ったりした経験がある方もいると思います。

これは、セレンディピティそのものであり、デジタルの場でもリアルの場と遜色ないセレンディピティを起こす分野も既に存在しています。

今後、オフィスや組織開発、人材育成といったHR分野においても、デジタルでのセレンディピティを実現するサービスや仕組みが生まれることは十分に考えられます。

セレンディピティを起こりやすくする方法

セレンディピティを起こりやすくする方法
  • 新しい出会いの場には顔を出す
  • チャンスが起こりやすい場所を見極める
  • 保守的にならず、新しいことにチャレンジする

■ 新しい出会いの場には顔を出す

人とのつながりほど、チャンスを生み出す理由はないかもしれません。毎日がルーティン化すると、他人と話しをする機会はほとんどないのではないでしょうか。

きっかけはどんな形でも構いません。他人と話す場には顔を出しましょう。


■ チャンスが起こりやすい場所を見極め、適切な場所に身を置く

偶然とはいえ、チャンスが起こりやすい場所と起こりづらい場所があるのは容易に想像できるはず。自分の求めるものに関係ある人と出会いたいのであれば、その場所の真ん中に身を置きましょう。


■ 保守的にならず、挑戦心を持つ

保守的な考え方をしている限り、チャンスは訪れにくいでしょう。また、チャンスが表れても、それを活かせないまま終わるかもしれません。

やる前に色々と考えすぎて結局行動に移せないという人が多いので、目標達成に向けて何か思い立ったらとりあえずやってみることも大切です。

まずはやってみることで新しい発見が得られるようになり、セレンディピティが起こりやすくなります。

もちろんその行動が失敗に終わることもあるかもしれませんが、それも重要な発見の一つとなるのです。

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【最新版】代表的な研修手法のメリット・デメリットのまとめ

現場のマネジメント力に課題がある

事業の成長にマネジメントが追いついていない

マネジャーが人材育成ができず人が育たない

マネジャーにマネジメントの意識が低い


このような課題意識は、ほぼ全ての企業に多かれ少なかれ存在しています。

そのような課題解決のために、「研修」を利用される企業は多いかと思いますが、研修内容は気にしても、研修手法については特に意識していない企業が多いように感じています。

今回は既にマネジメント研修を実施している、これから実施しようと考えている企業の参考になればと、研修の種類や特徴について解説します。

マネジメント研修は状況・目的に合致した手段の選択を

マネジメント研修は、あくまで管理職のマネジメント力を強化する目的のための手段であり、各企業の現場の状況や、管理職の状態によって、適切な方法を選ぶ必要があります。

研修内容や研修会社の選定にばかり気を取られてしまいがちですが、目的によって適した研修手法も考慮する必要があります。


例えば、研修後に管理職の行動変化に繋がらないことが課題の企業において、座学研修やグループワークを繰り返していても、いつまで経っても行動変化は見られません。

また、管理職全体でマネジメントの共通の認識を持たせたい企業でOJTを強化しても、OJTは人によってばらつきが大きいので適しません。

2.6.2の中間6割を引き上げたい企業で、eラーニングを導入しても、利用者はやる気のある上位2割に偏るので、中間層のボトムアップはできません。

研修内容にばかり気を取られて、研修手法はなおざりになっている企業が多いのが実態かと思います。

代表的なマネジメント研修の手法

代表的な研修手法としては、下記のようなものががあります

OJT(On The Job Training)

実務経験を通して知識・スキルを身に付ける育成方法です。上司や先輩社員の指導を受けながら実地訓練を積み、できる仕事の領域を広げていきます。

集合研修(講義形式)

実務から離れて受ける研修です。基本的に、講師が用意したカリキュラムに沿って進めていきます。

グループワーク(対話・体験型研修)

ワークショップ(協同作業)形式の研修で、参加者同士の対話を重視した双方向のやりとりを通じて行う。ロールプレイングやケーススタディ、ゲームプレイング等様々な方法がある。

eラーニング(非対話型)

従業員が自席のパソコンやスマートフォンなどの端末で、動画やテキストをベースに受講する形式。

越境学習

ビジネスパーソンが所属する組織の枠を超え、自らの職場以外で何らかの業務をしながら学ぶこと。社外のワークショップへの参加、町おこしやベンチャー企業への出向等さまざまなものがある。

マネトレ

データ分析により、一人ひとりの課題に合わせた「マネジメントナレッジ」と「コーチ」を提供する、これまでにないオンラインでのマネジメント育成サービス。

マネジメント研修の特徴|メリットとデメリット

OJT(on the job training)
  • メリット:個々の課題に合わせた指導が可能/実務に沿っているので行動変化に繋がりやすい/実体験と繋がっているため記憶に残りやすくスキルが定着しやすい
      
  • デメリット:指導者の能力に依存するので質に大きなバラツキが出てしまう/仕組みとして人事が計画的に関与することができない
集合研修(講義形式)
  • メリット:ルールや法律、基本的なマネジメントの考え方等、全員が同じ内容を学ぶべき場合に適している/受講者は講義形式には慣れており参加しやすい
      
  • デメリット:個々の課題に合わせることができない/体験と結びつかないため記憶に定着しにくく、振り返りができず内容を忘れてしまう/受け身になりがちで主体的な参加を促すのが難しい/実務をイメージすることができず、実際の現場での行動変化に繋がらない
グループワーク
  • メリット:疑似課題の解決を通じて学ぶため理解がしやすい/半ば強制的に受講者を研修に主体的に参加させることができる/参加者同士のコミュニケーション、人間関係が促進される
     
  • デメリット:個々の課題に合わせることができない/参加者のレベルが一定でないと効果が薄いが、研修実態として前提条件を揃えるのは困難/疑似課題と実務との間にはギャップがあり現場で適用するのが難しく行動変化には繋がりにくい/オンライン実施には向かない
eラーニング
  • メリット:好きなタイミングで、学びたい内容を学ぶことができる/学習できるコンテンツが豊富である/繰り返し学習ができる(復習が可能)/学びのためのトータルコストが安い
      
  • デメリット:意欲がある人しか取り組まないため利用率が低い/本人が学びたいことと、本人が学ぶべき課題が合致しているとは限らないため効果的な運用が難しい/本人の意欲に左右されるので習熟率にバラツキが出る
越境学習
  • メリット:自社の常識や偏った思考の仕方に気づくことができる/固定観念を解く糸口になる /自社の業務を超えて、より広い視野で物ごとを考えることができる/新しい視点が自社のイノベーションに繋がる可能性がある
     
  • デメリット:期待する効果を人事でコントロールできない/他社のビジネスパーソンとの交流により、自社固有の常識に嫌気がさす場合がある/人生の転機となるケースもあり、越境学習がきっかけで転職してしまうケースも多い
マネトレ(オンラインコーチサービス)
  • メリット:個々の課題にパーソナライズされた学びが可能/実務を通じて学ぶため、記憶に残りスキルが定着する/本人の実際の課題ベースで取り組むため主体性が生まれ行動変化につながる/実務で躓いた時にコーチがサポートするため脱落者が出にくい
     
  • デメリット:ルールや法律等の全員が一律で同じ内容を学ぶべきものには対応できない/全てオンラインのため、リアルでのコミュニケーションがない

いかがでしたでしょうか?

管理職の置かれている状況や、レベル感、これまでの研修で解決されていない課題等、それぞれの企業の状況によって、最適な管理職研修の手法は異なります。

研修内容の検討はもちろん必要ですが、どういった手法を使うべきかについても、企業側でもしっかりと考えていくことが大切です。

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リファレンスチェックとは?|近年日本企業でも導入が進む

欧米ではリファレンスチェックと呼ばれる身元確認が行われることが普通で、日本では外資系企業の転職では、これまでも行われことがありました。

しかし、その有用性から、近年日本企業の中途採用でも活用される機会が増えてきました。

ビジネス系YouTuberの経歴が実は嘘だったことが判明し炎上するケースが話題になることもありますが、実は中途採用においても経歴詐称はしばしば問題になります。

バレやすい学歴や在籍企業の詐称はそれほど多くありませんが、在籍企業での経歴の詐称は珍しいものではありません。

本人はその業務を実はやっておらず、上司や同僚の仕事を自分が担当していたかのように面接で話したり、役職やMVPといった社内表彰が嘘だったりというケースは意外に多いものです。


リファレンスチェックを行うことで、エントリーシートや面接だけでは見抜くことが難しい、経歴のチェックを行うことができ、採用のミスマッチを減らすことができるのです。

リファレンスチェックとは?

リファレンスチェックとは、中途採用の際に行われる身元照会で、応募者の前職や現職の上司や同僚などに勤務状況や経歴の確認、人物像を確認することです。

主に電話で行うケースが多いですが、書面で行うケースもあります。

最近ではリファレンスチェックをネットで簡単に行えるサービスも登場しており、IT業界やスタートアップ企業を中心に利用が広がっています。


▶back check(リファレンスチェックが簡単に行えるサービス)https://backcheck.jp/

リファレンスチェックの目的

企業にとってのリスクを最小化する

企業にとって採用してから成果が上がらずミスマッチだった場合、損失を生むリスクがあります。また、採用した社員がわずかな期間で退職するのは避けたいものです。

マッチしない人材を採用してしまうと大きなコストが発生することから、リファレンスチェックに行うことによって、ミスマッチのリスクを低減します。

グローバルでは当たり前のリファレンスチェックですが、日本企業においては、これまで候補者からの印象を気にしたり、転職について候補者の周囲に聞くということに抵抗があり、行われていませんでした。

しかし、候補者が紹介した人材に対して行うリファレンスチェクにおいて、現職や前職で自身を推薦してくれる人材を一人も用意できないような候補者は、候補者の発言や経歴の内容の信憑性や、職場での協調性が疑わしいと言わざるを得ず、日本企業でも導入する企業が急速に広がっています。

リファレンスチェックの内容

ここでは、「日本で行われるリファレンスチェック」の内容について解説します。

能力、経歴の確認

書類や面接による選考をしただけではわからない、候補者の能力や経歴を確認する目的です。

書類に書かれている内容や、数十分程度の面接での発言内容が、本当であるかどうかは面接では中々分かりません。

選考の際には大げさな表現をして事実と異なる内容を求職者がアピールしている可能性もありますし、そもそもその仕事自体をしていなかった可能性もあります。

リファレンスチェックでは採用プロセスの中で確認できたことが事実なのか、関係者からどういった評価を得ていたかを確認することができます。

人物ミスマッチを防ぐ

人柄といった人物面でミスマッチが起こるリスクを低減します。

今までの職場で人間関係をどのように構築してきたか、どのような人柄かといった点を確認します。社員と良好な人間関係を築けるか、面接での印象と差異がないかを確認し、入社後のミスマッチを防ぎます。

リファレンスチェックは誰に依頼するのか

リファレンスチェックは誰が行っても良いわけではなく、候補者の働きぶりをよく知ってくれている人に行わなければなりません。

基本的には、前職の上司や同僚に対して行います。最低でも2人以上に行うことが多いです。

日本においては、個人情報保護の観点から、候補者自身が企業に対してリファレンスチェックを行う相手を紹介します。

まだ応募者が転職することを申し出ていないなどの理由で、現職の上司にリファレンスを依頼できない場合が大半なため、転職経験があるなら以前の職場の上司、いなければ現職の先輩や同僚などに依頼することが多いです。

リファレンスチェックの質問内容

リファレンスチェックでどのような質問がされるのか、よくある例をご紹介します。

なお、在職中と離職後では質問内容が変わってくる場合があります。

勤務状況に関するもの
  • 候補者の勤務期間はいつからいつまででしたか?
  • 役職や職務内容は間違いありませんか?
勤務態度やコミュニケーション、人物に関するもの
  • 周囲とのコミュニケーションは良好ですか?
  • 上司や部下との折り合いが悪いと思うことはなかったですか?
  • 遅刻や欠勤は多くないですか?
  • 候補者とはどのような関係ですか?
  • ひと言でいえばどのような人物ですか?
職務能力に関するもの
  • 主な実績にはどのようなものがありますか?
  • 候補者から聞いている実績は正しいですか?
  • リーダーシップを感じる人物ですか?
  • マネジメントとしての評判はどうでしたか?

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ダイナミック・ケイパビリティとは|変化に適応し、イノベーションを生む組織論

ダイナミック・ケイパビリティという言葉を聞いたことはあるでしょうか?

カリフォルニア大学バークレー校経営大学院教授のデビット・ティース教授が提唱し、経営学の世界で近年最も注目されている理論の一つです。

本理論は、変化の激しい時代に企業はどのように変化していけば良いのか、大企業がイノベーションを起こすにはどうしたらよいのか、について非常に参考になる内容となっています。


今回は、ダイナミック・ケイパビリティ理論から、変化に対応できる組織のあり方について考えます。

ダイナミック・ケイパビリティとは

ダイナミック・ケイパビリティとは「組織とその経営者が、急速な変化に対応するために、内外の知見を統合し、構築し、組み合わせ直す能力」です。


具体的には、下記3つが理論の核となっています。

ダイナミック・ケイパビリティ 理論の核3点
  • センシング(sensing)
    市場で事業機会や脅威を察知する
     
  • シージング(seizing)
    価値創造のため、人材や資産を動かして競争優位を獲得する
     
  • トランスフォーミング(transforming)
    経営手法を日々改善しながら、定期的に主要な戦略を変容させていく

そして、ダイナミック・ケイパビリティを実現するためには、「分権化」と「自己組織化」が鍵になります。

分権化とは、組織の上下関係が緩くフラットで協働する組織。

自己組織化とは、分権化が進んでいるため、チャンスを見つけると俊敏に社内起業の形でビジネスがはじまることを指します。


ティース教授は、分権化と自己組織化によって、センシング、シージング、トランスフォーミングが効率的に可能となり、その結果、迅速さとチーム力、起業家的志向、高い業績を組織にもたらすと考えました。

また、俊敏に変化に対応するダイナミック・ケイパビリティが高い組織は、分権化と自己組織化が自然に進むとも述べています。権限を委譲された個々が、自然に最適化に向かって進化していくのです。

ダイナミック・ケイパビリティを取り入れたハイアール|人単合一モデルとは

家電の世界シェアが20%を超え、グローバルNo1となった中国家電メーカーのハイアール(Haier)は、ダイナミック・ケイパビリティ理論を取り入れた企業の一つです。

同社は、「人単合一モデル」(個人単位の市場目標を統合する)と呼ばれる独自の経営モデルを導入しています。

この「人単合一モデル」は、ハイアールに大企業でありながら、起業家集団としての顔を持たせ、競争優位性を生み出しているとして注目されています。


ハイアールの張会長は、ダイナミック・ケイパビリティの論文を読んで自社の組織、人単合一モデルの参考にしました。

ハイアールはシリコンバレーの企業以上に、組織の上下関係が緩く、フラットになっており、分権化が非常に進んでいる組織とされます。

ハイアールの経営モデルである人単合一には、ダイナミック・ケイパビリティの3つの核が埋め込まれています。


① 開発に顧客を巻き込み、センシングを実現

ハイアールは、グローバルで統一した製品を出すのではなく、各国の顧客ニーズに合わせて開発を行っています。例えば、インドでは「腰を曲げなくてよい冷蔵庫」がヒット商品になり、中国では農家が洗濯機でサツマイモを洗っていた行動から「野菜洗浄機」という大ヒット商品が生まれました。業界関係者からすると非常識のような考えでも、同社は顧客の行動を非常識なものとして切り捨てるのではなく、顧客を起点に開発を行っています。


② 機会を見つけると即人材と資産を動かしシージングを実現

張会長のリーダーシップと、組織構造をほぼフラットにし分権化しているため、機会を見つけるとアジャイルに社内起業の形でビジネスが始まり、市場を取りに行く。


③ 必要ならば、組織や戦略トランスフォーミングさせる


日本企業はダイナミック・ケイパビリティを高める必要がある

ダイナミック・ケイパビリティの反対の概念に、オーディナリー・ケイパビリティというものがあります。

ダイナミック・ケイパビリティが「物ごとに正しく取り組む」能力で在るのに対し、オーディナリー・ケイパビリティは、「物ごとを正確にやり遂げる」能力を指します。


ダイナミック・ケイパビリティの3つの核は「センシング(察知)、シージング(獲得)、トランスフォーミング(変容)」でした。

一方で、オーディナリー・ケイパビリティの核は「実務、管理、統治」です。

両者はトレードオフの関係であり、日本企業や日本社会は、オーディナリー・ケイパビリティが強すぎる傾向があります。


研究結果によると、ビジネスモデルが同じでも、ダイナミック・ケイパビリティの強弱で、変化対応力に差が出るとされます。

VUCAの時代、不確実な環境下で変化対応力を上げていくには、ダイナミック・ケイパビリティの強い組織を作ることが欠かせません。

ダイナミック・ケイパビリティは企業のイノベーションの解

テクノロジーの進化、イノベーションのスピードが早くなり、起業家的な面を持たない企業はイノベーションについていけなくなっています。

昨今の新型コロナウィルスによって、デジタル化は10年早く進んだとも言われ、企業活動や生活様式の変化は皆さんも実感するところかと思います。

大企業が変化への対応力を高め、イノベーションを起こせる組織を作るためには、組織構造やマネジメント、リーダーシップのあり方を変化させる必要があります。

変化への対応力が高い組織、イノベーションが生まれる組織を作るために、ぜひダイナミック・ケイパビリティの考え方を参考にしてみてください。

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ロジハラとは|本質から考えるマネジャーのハラスメント対策

「ロジハラ」という言葉があるのをご存知でしょうか?

パワハラ、セクハラなどと同じ、ハラスメントの一種なのですが、

最近、テレビ番組などでも取り上げられたりと話題になりました。


ロジハラとは何か、何が問題なのか考え、マネジャーのハラスメント対策について解説します。

ロジハラ(ロジカルハラスメント)とは

ロジハラ

正論を突きつけて、相手を追い詰めるハラスメント(嫌がらせ)

テレビ番組内で紹介された職場でのロジハラの例に対して、物議を醸していました。


会議が長引き、昼が期限の資料提出が遅れた場面で、

「会議が長引いても遅れていいことにはならない」

「会議の前にやるべき」

「せめて事前に遅れる報告をするべき」

のように、正論を並べ上司が叱責することがロジハラになる可能性があるとのこと。


これに対して、SNSでも「これがダメなら仕事にならない」「ロジックなく、感情だけで怒られる方がきつい」など、違和感をつぶやくコメントも投稿されていました。

確かに、仕事において納期を守るというのは当たり前で、それを注意することはマネジメントとして当たり前です。

では、一体なにが問題なのでしょうか?

その伝え方は適切?|ハラスメントは相手の感じ方が争点

ハラスメントとは、相手の意に反する行為で不快な感情を抱かせることです。

大事なのは「行為者がどう思っているか」ではなく、「相手がどう感じるか」ということ。

いくら本人の成長のためと思い指導していても、相手が嫌がらせだと感じてしまう伝え方になってしまっていたら、それはハラスメントと言われても仕方ありませんし、マネジメントとしては失敗です。

メンバーの動機づけや支援、育成を行うことで、組織を成功に導くのがマネジメントの役割だからです。


上記のロジハラの事例では、社会人として当たり前の納期を守ることができていないので、マネジメントとして「次に同じ失敗を起こさせないようにする」こと自体は必要です。

それを本人の業務状況や過去の経緯を加味して、どのように伝えれば効果的かを考えるのがマネジメントの本来の姿です。


・本人が納期を守る重要性を理解していない

→納期を守ることの重要性、守らない場合の悪影響を理解させる。
 なぜ納期を守る必要があるのかの理解が大事なので、叱責より、説明や問いかけが適切。


・納期を守る重要性は以前に伝えたが、同じミスが続いている

→まずは、本人に守れなかった原因を確認する。(致し方ない理由があるかもしれない)
 納期を守る重要性を理解した上での本人の怠慢であれば、叱責を用いて構わない。


・納期を守る意識はあるが、時間や能力の面で実現不可能

→業務量や能力的に困難な納期設定など、本人で解決仕切れない原因がある場合は、マネジャーが支援する。



このように、本人の状況や原因を確認し、3つに場合分けするだけでも、それぞれ効果的なアプローチ方法は異なります。

きちんとメンバーと向き合い、マネジメントする意識があれば、べき論を並べて指摘だけすることが効果的ではないことに気づけるはずです。

ロジハラはマネジメント力不足が引き起こすパワハラ

職場でのロジハラは、マネジャーとして指摘したいと思った事象自体は間違ってなく、それを改善させるための伝え方に問題があります。

本人の怠慢など、本人の意識を変えるために叱責を用いる場面もないわけではありませんが、人を動かす基本は、相手に自ら動きたくなる気持を起こさせることです。

より良い伝え方を考えずに毎回指摘や叱責をしているとしたら、それはマネジメントの怠慢です。

上司の立場(パワー)を利用して、メンバーを従わせることになり、それは「パワハラ」です。

以下チェックリストに当てはまる場合は、自身のマネジメントを振り返り行動を見直してみてください。

チェックリスト
  • メンバーの悪い点に目がいく
  • 具体的なアドバイスではなく、指摘をすることが多い
  • メンバーを褒めたり、認めるコミュニケーションが苦手
  • メンバーから相談してくることが少ない
  • 相手を論破するとスッキリする
  • 叱責する前に、メンバーの意見や考えを聞いていない

マネジメントとは、指摘することではなく、メンバーを適切な行動や成果に導くことです。

そのためには、メンバーを理解し、相手に合わせて効果的な伝え方を考えることが重要です。

以下のコラムも参考に、相手に合わせた効果的な指導・育成のあり方を考えてみてください。


▶ マネジャーの影響力とは|部下や関係者の協力を得てチームを成功に導く方法

▶ 価値観とは|メンバーの価値観を理解する重要性

▶ 承認・称賛とは?|1on1でも重要な承認と称賛の使い方

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適性検査とは|適性検査の種類とその使われ方

適性検査とは、その人が仕事をする上で、業務に適した特性・能力を持っているか判定する為の検査です。

適性検査の種類

適性検査には大きく分けて二つの種類があります。

・性格検査:主に性格やタイプを見極める為のもの

面接だけでは見抜くことができない性格などを、さまざまな角度から分析し見ることで、自社が求める人材かどうかを判断しています。

・能力(学力)検査:基礎学力や論理的思考力などを見極める為のもの

単に常識力や基礎学力を見るだけではなく、得意な業務分野や、求めている仕事をこなしていく能力があるかなどを見ています。

検査方法

● テストセンターで受験する

● 自宅のパソコンで受験する

● 企業の用意した会場・パソコンで受験

● 企業が用意した会場で受けるペーパーテスト


適性検査の主な種類

SPI

国内の企業の約半数が適性検査にSPIを導入していると言われています。
SPI検査では一般常識や読解力が問われる言語問題と、中学生までに習得した知識の応用問題となる非言語問題があります。

クレペリン検査 

古くから行われている心理検査で、並べられた数字を淡々と足していくだけの単純作業のテストです。
また、言語の制約を受けず、文化の違いによる影響も小さいため、外国人の方を採用する際にも利用できます。この試験では、「能力の特徴」と「性格や行動面での特徴」が注目されます。

玉手箱

SPIに続くシェア率を誇る玉手箱。自宅から受験できるテストとして知名度があります。
試験科目は性格検査と、言語3種類・係数3種類・英語2種類、計8種類の問題パターンからなる能力テストで構成されます。1問あたりにかけられる時間が短いということ、また同じ問題形式において1種類の問題のみが出続けるという特徴があります。

CAB

SEやプログラマーなどコンピューター職に関連する職を希望する場合に用いられる事が多い検査です。Web版とペーパー版の違いは制限時間のみで、Web版の方が短く設定されています。
法則を見抜く問題、暗算の問題、暗号の読解など理系分野で必要とされる能力の測定に重点を置いています。

GAB

高い知能を必要とする商社や証券、投資業界などでよく取り入られ、よりパーソナリティ特性の把握に比重をおいた検査です。
CAB と同様で、Web版とペーパー版の違いは制限時間のみで、Web版の方が短く設定されています。

適性検査の使われ方

企業により、主に2つの使われ方があります。

・気になる点がないか、面接官の評価と相違がないか、の確認として利用するケース

事前に適性検査を受けてもらい、どういう特徴がある人なのか、強みや弱みを理解した上で面接を実施し、気になる点は面接の中で確認する等、面接する上での事前データとして使用します。

また、面接官の評価が間違っていないかを、適性検査で客観的に確認するケースもあります。

この場合、適正検査はあくまで面接を実施する上での参考情報であり、適性検査自体が合否の直接的な判断理由とはなりません。

・適性検査で応募者を選別し、足切りとして利用するケース

選考要素として重視し、適性検査の結果で合否が出るケースです。

企業が求める適性を一定ライン以上持つ応募者を対象に、面接が実施されます。

この場合、適性検査は選考の合否に直接的に影響を与えます。

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両利きの経営とは?|新規事業を生み出す組織の作り方

イノベーション理論の発展に多大なる貢献をしたハーバード大学ビジネススクール教授のクレイトン・クリステンセン氏が2020年の始めに亡くなりました。

彼の代表作である1997年に出版された『The innovator’s dilemma(邦題:イノベーションのジレンマ)』は、読んだ方、もしくは名前を聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。

業界のリーディング企業が、自らが有する事業に対し優れた経営を行ったが故に、新興企業の破壊的イノベーションの前に競争力を失うというジレンマを、鉄鋼や自動車、PC産業等を事例に解説しました。経営学の名著として、20年以上経った今も読みつがれています。


本日は、クリステンセン教授が推薦文を寄せた、そのイノベーションのジレンマの解決法を示した米スタンフォード大学教授チャールズ・オライリー氏の2016年出版の著書『Lead and Disrupt: How to Solve the Innovator’s Dilemma(邦題:両利きの経営)』から、組織に関する部分にフォーカスし、新規事業を立ち上げる組織を作るためのヒントや、変化に適応する組織を作るにはどうしたら良いかを考えます。


両利きの経営とは|既存事業と新規事業を別々にはもう古い?

多くの企業、経営者は、「既存事業を伸ばす組織」と「新規事業を立ち上げる組織」は別であると考えています。

クリステンセン教授も、大企業が既存事業と新規事業の両方を同時にやるのは難しいことだと認識し、イノベーションのジレンマを書いた当時は別々に取り組むことを推奨していました。

しかし、組織を別々にした結果として、当初失敗したウォルマートのEC事業等、大企業の新規事業においてさまざまな問題が発生しました。

新規事業に取り組む中で得られた知見のフィードバックが既存組織に対して行われないことや、既存事業のリソースを新規事業が使いにくく、大企業のメリットが発揮できないこと等が起こりました。

そのため、既存事業と新規事業が、同じ組織の中、ひとつ屋根の下で同居できる経営=両利きの経営、という概念が生まれました。既存事業と新規事業という別々の事業活動であっても、双方の強みをお互いが使い合うことが大切という考えです。


リソースは共有しても、カルチャーは別にする

両利きの経営の実践での注意点は、資金や人材、顧客基盤、商流、ノウハウ、といったリソースは積極的に共有しますが、組織カルチャーは別にするということです。

ここで言う組織カルチャーとは、日本でよく使われる企業文化より広義な文脈です。仕事のやり方、仕事に対する姿勢といった、その組織をコントロールしているシステム全体を指します。

例えば、物事の進め方(業務、社内、取引先とのやり取り)、社員の持つ特有のマインドセット、上下関係のあり方、働き方、評価や報酬等、さまざまな要因が組織カルチャーにあたります。


社員は慣れ親しんだやり方に固執するため、組織カルチャーに意識を配らないと、既存事業の組織カルチャーと同じようなものになってしまい、新規事業はうまく育ちません。

両利きの経営では、既存事業のリソースは大いに活用するものの、これまで成功してきた仕事のやり方が新しいビジネスにとっては間違っている可能性があることを考慮し、仕事のやり方をどう変えていくかまで設計する必要があります。


種と同様に組織も変異しなければ生き残れない

成功体験のある社員がこれまで慣れ親しんだやり方から抜け出せないことをサクセストラップと呼びます。サクセストラップを防ぐには、新規事業におけるカルチャーを変え、慣れ親しんだやり方に留まることができないようにする必要があります。


オライリー教授は、ダーウィンの進化論同様に組織も変異する必要があり、両利きの経営ができる組織こそが変化する環境に適応し、生き残ると述べています。

全く別の組織として、既存組織とのシナジーを生み出さない形で新規事業に取り組むと、大企業としての利点を活かすことができないため、イノベーションを持った新興企業に抗えません。

また、既存事業と組織カルチャーを変えることなく新規事業を作ることも、新規事業にとっての最適な形とならず事業がうまく育ちません。

企業が生き残るためには、事業ごとに前述の組織カルチャーを進化させる必要があるのです。


両利きの経営は大企業のイノベーション、事業創造の光明

今回は両利きの経営から、組織の話に絞ってまとめました。

多くの企業で、イノベーションを起こすために、子会社を設立したり、離れた拠点で別会社のように扱ったりして、全く違うカルチャーを作ろうとしています。

しかし、オライリー教授の「両利きの経営」の文脈では、既存事業からまったく別物として切り離してしまうと、大手企業が新たなイノベーションで勝てる可能性が減少してしまいます。

変えるべきは組織カルチャーであり、強みである既存事業と新規事業のリソースをきちんと双方が活用できる形で、組織カルチャーを変えて組織運営していく方法を考えることが重要になるのです。

新規事業とまでいかなくとも、マネジメントが何か新しい変化を起こしたい時には、組織カルチャーの変化も意識すると良いかもしれません。

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