コラム

NETFLIXに学ぶ、事業を社員が理解する重要性|社員のパワーを生む方法

社員は自社の事業について理解する必要はない?

社員に事業を理解してもらうことの大切さは、あまり理解されていない概念です。

多くの企業では、会社の戦略や事業運営、業績に関する情報のほとんどが社内で共有されていません。

例えば、上場企業は社外の投資家向けに詳細な情報を公開しているにも関わらず、たいてい自社の社員に対しては説明を行っていません。

そのため、自社の業績や経営方針について社員はあまり把握しておらず、投資家の方が詳細に把握しています。

はたして、社員は自社の事業について理解する必要はないのでしょうか?

権限委譲や承認プロセスの効率化には社員の事業理解がかかせない

全世界で1億8000万人を超える会員数を誇る動画配信サービスのネットフリックス。

その成長性もさることながら、特徴的な人材管理方法はシリコンバレーでも注目されています。

同社は元々DVDの郵送サービスで成功しましたが、時代の変化がくると見るや、その成功を捨てて動画配信に転換し今に至ります。イノベーションのジレンマを乗り越えた稀有な企業です。

なぜそんなことが可能だったのか? NETFLIXの人事制度や文化についてNETFLIXの元最高人事責任者であるパティ・マッコードがまとめた『NETFLIXの最強人事戦略』の中では、丸々1章使って「従業員ひとりひとりが事業を理解する」ことの重要性が語られています。

社内のどの部署、どのチームの問題であっても、従業員がそれを自分のものとして解決するには、経営幹部と同じ視点が欠かせない。

それによって、手続きや承認の効率化。事業目標の柔軟な調整。製品や顧客サービス、事業そのものの改善方法の発見等が可能になると、この本の中で述べられています。

社員が事業を理解することは大きなパワーを生む

前述のパティ・マッコードは、例えたとえカスタマーサービス部門であっても、損益計算書が読めるように教えるべきであり、自らの顧客サービスが損益に直結することを自覚してもらう必要がある。

事業をすべてのレベルの社員が理解していることで、高いパフォーマンスが発揮されると述べています。

例えば、カスタマーサービス部門の活動により、口コミで新たに顧客を獲得できる度に、顧客獲得コストの削減といった形で会社の損益に直結していることを本人たちが理解していれば、より熱心に仕事に取り組んでくれるというのです。


社員が事業を理解することのパワーを示すこんな事例があります。

昨年春に、ある大手人材会社で営業部のマネジャーに昇格したAさんは、昇格からたった半年で百を超える営業チームの中でTOPの成績をあげるチームを作りました。

Aさんはいったいどんな魔法を使ったのか?ヒアリングの結果、Aさんだけが行っていたある行動が見えてきました。


Aさんだけが行っていた活動は、下記のようなメンバーへの説明でした。

・自社の決算説明資料を使って、会社全体の戦略について説明する

・自社と競合を比較検討し、マーケットの状況や業界の先行きについて説明する

・自部門だけでなく他部門の方針説明資料にも全て目を通し、各組織の方針を説明する

・他部門の方針から、連携できそうなものがあれば協業を働きかける

・PLやBSの基本的な読み方を教える


一見すると、これらを説明するミーティングに何時間もかけることは、無駄なことのように感じます。

そんなことをしていては仕事が回らない、どうせ理解できないし無駄、と思われるかもしれません。

しかし、Aさんの他のマネジャーと異なる特筆すべき行動は「メンバーに事業を理解させる活動」のみでした。

このことから、事業全体、各事業の状況をメンバーが理解する事によって、自身がやらなければならないことを深く理解し、メンバーが自分の頭で工夫するようになり、一人ひとりに主体性が生まれた事実が浮かび上がりました。

どんなレベルの社員も事業を理解することはできる

経営状況といった小難しい話は一部の社員以外は理解するのは難しいとの意見もあると思います。

メンバーには知識がないから説明したことを理解できない、というマネジャーの声もあるでしょう。

しかし、理解してもらう努力自体を、そもそもしたことがないのではないでしょうか?

事業のあらゆる面について、簡潔にしっかりと説明するのは簡単なことではありません。

それでも、社員の力を最大限引き出すためには、経営やマネジャーは、説明する努力をする必要があるのです。

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