【調査レポート】上司と部下の間の認知の差はどの程度か?
【調査レポート】上司と部下の間の認知の差はどの程度か?

上司と部下の間の認知の差はどの程度か?

自己評価と他者からの評価(客観評価)の間には誰しも多かれ少なかれギャップがあります。
人事やマネジメントの世界でも、従業員サーベイを実施すると、自己認知とのギャップに驚かれる人事や管理職は少なくありません。
では、上司と部下との間には実際どの程度の認知の差があるのでしょうか?

今回は、そんな疑問についてマネトレが独自に調査した結果についてまとめます。

何らかの行動を起こした上司の87%が組織の変化を実感する(自己認知)

自身の行動変化により組織の良い変化を感じたか?

今回、従業員数100名以上の企業に所属する管理職及びマネジメントを行う役職についている方(リーダー、マネジャー、部長等)を対象に、アンケートで「直近3ヶ月で組織を良くしようと何らかの行動を起こした」と回答した方を調査しました。

「何らかの行動を起こした」と回答した124名に「自身の行動変化により組織の変化を感じたか?」と質問したところ、下記結果となりました。

<結果>
・とてもあった 13% (6名)
・あった 61% (76名)
・少しあった 21% (26名)
・全くなかった 13% (16名)

実に87%もの管理職が「自身の行動変化により組織になんらかの良い変化を実感している」という、非常にポジティブな回答をしました。

実際にエンゲージメントが向上している組織は70%(客観評価)

良い変化を実感した管理職組織における従業員エンゲージメントスコアの変化

一方で、前述の「自身の行動変化により組織になんらかの良い変化を実感している」と回答した管理職108名の組織に対してサーベイを行ったところ、下記結果となりました。

<結果>
・良化 70% (76名)
・変化なし 13% (14名)
・悪化 17% (8名)

実際に部下のエンゲージメントが良化した組織は70%で、組織の変化を感じていた管理職が87%もいたのに対して17%低い結果です。
管理職の自己認知より、実際メンバーが感じているエンゲージメントの良化率は低く、心理学でいう「平均以上効果」が見られます。

平均以上効果とは? | 自己評価は甘くなる

平均以上効果とは、自己評価をする際に、ほとんどの人(米国の研究では9割以上)が自分は平均よりも上と判断する事象のことです。
言い換えると、客観的な評価よりも自己評価の方が高くなる人間心理を指します。
今回の調査でもそのような傾向が見られ、組織の良い変化を実感する管理職は87%と高かったのですが、部下に対するサーベイによる客観的な評価での良化率は70%と、管理職の自己評価と客観評価の間には2割近い認知のギャップがありました。

上司と部下の間には認知の差が存在することを理解しよう

いかがでしたでしょうか?
今回の調査では、上司の自己評価は、部下の実態(客観評価)とズレが生じていることが明らかになりました。
しかし、このズレが起こる事自体は決して問題では有りません。健康な精神状態にある人ほど、少し自分を良く見る傾向を持つため、健全な反応とも言えます。

正しい自己評価は、常に良い効果をもたらすわけでは有りません。うつ等の精神状態が不健康な場合には、平均以上効果があまり見られないことが分かっています。

そのため、ギャップ自体に問題があると捉える必要はありませんが、「上司と部下では認知の差がある(上司が考えるより部下の評価は少し悪い)」ということを理解し、上司はマネジメントをしていく必要があるでしょう。

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