信頼構築に不可欠な「マネジメント姿勢」|成果を上げるだけがマネジャーの役割ではない
信頼構築に不可欠な「マネジメント姿勢」|成果を上げるだけがマネジャーの役割ではない

信頼構築に不可欠な「マネジメント姿勢」|成果を上げるだけがマネジャーの役割ではない

マネジメント姿勢とは、マネジャーの役割を果たそうする姿勢のことです。
メンバーにアンケートをとると、マネジメント姿勢が低いスコアになるマネジャーが少なくありません。自身はちゃんとマネジメントしているつもりのマネジャーでも、低くなってしまうことがあります。

今回は、マネジメント姿勢が低くなる原因やその解決策について、解説していきます。

マネジャーの役割を正しく理解しているか?

マネジャーは、単に与えられたチーム目標をクリアすれば良いというものではありません。
どんなチームにしたいか目標や方針を明示してチームを方向付ける、部下とコミュニケーションをとり目標達成のための動機づけや育成を行うといった役割も担います。
また、メンバーもマネジャーに対して、こうした役割を期待しています。

一方、マネジャーの多くはプレイングマネジャーとして自身もプレイヤーとして活動しながら、チーム目標の達成を追っています。
優秀なプレイヤーがマネジャーに上がっていくことが多いため、中にはメンバーに任せるより自分でやったほうが早いという意識から、仕事を抱え込んでしまうマネジャーもいます。

しかし、チームの目標達成のために自身がプレイヤーとして頑張るという方法をとると、メンバーをマネジメントしてチームとして成果を上げるという意識が薄れ、マネジャーの役割=チームの目標達成と狭く捉えてしまいがちになります。

マネジャーの役割が明確に定義されていない、マネジャーの評価指標がチーム成果のみで育成を頑張っても評価がアップしないなど、人事制度がそうさせている場合もあります。これは経営・人事の問題です。
ただ、制度がどうであれ、中長期視点で考えると、メンバーをマネジメントしてチームとして高い成果を出せる組織を作り上げなければ、マネジャーとしてのスキルは伸びず、さらに大きな組織を任されるチャンスを逸してしまいます。

短期的な成果ももちろん大事ですが、中長期でのマネジャーとしてのキャリアを見据え、メンバーをマネジメントすることによって成果を上げるチームづくりの意識を持ちましょう。

メンバーと対話し、より良い組織づくりを目指しているか?

マネジメントとは、人を活かして、組織として高い成果を上げることです。
人はロボットと違い感情を持つため、きちんと対話を重ねて信頼関係を築き、チームの目標達成に向けて力を発揮してくれるよう動機づけする必要があります。

マネジャーに求められる活動の例
  • マネジャーとして、どんなチームにしていきたいかチームの役割や目標を明示する。
  • メンバーの価値観や強み、希望するキャリアなどを理解し、各メンバーを動機づけする。
  • チーム目標、メンバーの強みや希望を踏まえて、個々のメンバーの目標設定を行う。
  • 目的やゴール、納期、制約条件などを明確に伝えて業務をアサインする。
  • 日々の仕事ぶりを把握し、適切なタイミングでフィードバックや承認・称賛、業務支援を行う。
  • 評価面談にて、評価が良い場合も、悪い場合も、きちんと納得のいく理由を説明する。
  • 同僚との人間関係や職場の働きやすさを気にかけ、自身が介在して働きやすい環境を整える。

上記のように、マネジャーが実際に行うマネジメント活動の多くが、メンバーとの対話によって実現できます。
対話なくしてマネジメントはできませんし、マネジャーの役割を果たそうする姿勢も伝わりません。

コロナ禍でテレワークの導入が進み、物理的な距離ができたことで、メンバーとのコミュニケーション不足に陥るマネジャーが増加しています。
コミュニケーション不足はすれ違いを生み、徐々に信頼残高を消費します。信頼構築には時間がかかりますが、信頼が損なわれるのは一瞬です。一気に不信に変わります。
そうならないうちに、メンバーと1on1で定期的に対話する場を設け、きちんと対話をしていきましょう。

顕在化した組織課題に対処しているか?

メンバーと対話をしていくと、メンバーが感じるチームの課題や問題点を伝えてくれます。
こうして顕在化した組織課題に対して、マネジャーはきちんと向き合っていかなければいけません。
対処せず放置してしまうと、組織を良くしようと取り組んでいない、意見を出しても無駄、と感じさせてしまい、メンバーとの信頼関係を損ねてしまいます。

課題の中には、社内制度の問題、事業部全体の問題など、マネジャーだけで解決が難しい問題も含まれます。
こうしたマネジャー自身だけで解決が難しい課題についても、上長や人事など関係部署に話し合い、きちんと対処していきましょう。

もちろん、話し合った結果、解決されない問題もあります。
そうした場合でも、その結果をきちんとメンバーに伝えれば問題ありません。
最終的に問題が解決できるかよりも、「問題を解決しようと取り組む姿勢」がまず重要なのです。

(参考)▶上司の歩みよる姿勢こそが組織課題を解決するカギである|600名のデータから見えた事実とは?

マネジャーの行動はメンバーから見えづらい

組織課題を解決しようと動いているにもかかわらず、マネジメント姿勢が低くなる場合は、その活動がメンバーから見えていない可能性を疑いましょう。

自身だけで解決できないと判断し上長に相談する、人事に相談するといった行動は、日々担当業務に専念しているメンバーからはとても見えづらいです。
たとえ、人事に相談して回答待ちの状態、上長にエスカレーションして部内で検討中だとしても、メンバーに見えていなければ、何もしていないのと同じです。

チーム内だけで完結しないため関係部署と調整をしている。
部長に話を上げ、部内で検討中なので、もう少し時間がかかりそう。
制度が絡むので難しいとは思うが、こうした意見があることは人事に伝えている。

上記のように、きちんと課題として捉え、解決策を考え動いているということをメンバーに伝えるようにしましょう。
これをやるかやらないかで、マネジメント姿勢の見え方は格段に変わります。


いかがでしたでしょうか?
メンバーから見るマネジメント姿勢は、メンバーときちんと対話をし、発生した組織課題の解決に取り組むという当たり前のことを、当たり前に行うことで高まります。
当たり前のことができていない場合は、それはなぜなのか内省し、自身のマネジメント業務の改善を行いましょう。

きちんとやってるつもりだがマネジメント姿勢が低いと思われている、といったギャップがある場合は、自身の活動がメンバーにきちんと伝わっていない可能性があります。
組織における課題として捉えて、マネジャーとして解決に動いていることをメンバーに伝えてみてください。

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