より良い組織を作るための組織開発の3ステップ

組織を改善するためにはどうしたらよいか?

サーベイで組織の課題は分かったけど、どうやって改善に取り組んでいけばいいか分からない。
チームのありたい姿に対してどう近づけていったらいいか分からない。
こうした悩みをお持ちの方は、ミドルマネジャーや人事に多くいらっしゃると思います。
今回は、組織を改善していくための具体的なステップと、その過程で想定される課題について解説します。

組織開発の3ステップ|見える化(課題把握) → 対話 → 改善アクション

組織改善のPDCは、見える化(課題把握) → 対話 → 改善アクションこの3つのステップを回していくことで行います。

まず、自チームの現状(課題)を把握することがファーストステップです。

課題把握のため行動は、基本的には「従業員サーベイによる可視化」もしくは「ありたいチームの姿と現状のチームの姿のギャップ分析」このどちらかによって行います。

どちらでも構いませんが、ありたいチームの姿とのギャップから現状(課題)を把握する方法は、マネジャーの個人レベルでは有効ですが、人事的観点で全社に適用するのは難度が高いので注意が必要です。
理由は、チームを率いるマネジャー自身がありたい姿を持っていないと、ギャップの把握ができないためです。
全てのマネジャーにそうした理想や目標を持っていて欲しいとは思いますが、実態はそうではありません。実態と大きく乖離のある施策はうまく運用に乗りません。


管理職研修で全員に目標を設定させても、行動変容に繋がらない理由はここにあります。本心でそういった理想像を持っていない場合、当然ながら自分事として捉えられません。
結果、現場に管理職が戻っても研修で立てた目標は覚えていないので、一向に実行されないケースはよく見られます。

全社的に組織改善に取り組む場合、従業員サーベイによる組織の可視化によって、今起きている課題の把握(見える化)を行います。
ここでは「課題は分かったけれどどうしたらよいか分からない」という問題が発生します。
知見がほとんどない部分の結果が悪ければ仮設を立てるのは難しいため、サーベイ結果を受けた後に改善計画が立てられないマネジャーのフォローアップが必要になります。

組織開発のステップ2|仮設と対話によって課題の原因を探る

「従業員サーベイによる可視化」もしくは「ありたいチームの姿から足りない部分を逆算」で課題を把握したら、次は仮設を立て、メンバーとの対話によって、なぜ課題が発生しているかの原因を探っていきます。

例えば、「メンバーはチームの目標が分かっていない」という事実があった場合、それはチーム目標を設定していないからなのか、それてもチームへ共有がされていないからか、共有はしているけど浸透していないのか、そしてそれはなぜ起こっているのか、そうしたことを自分で内省し、原因を考えます。

次に、仮設をベースにメンバーと対話を実施します。
ここでいう対話は、どうして課題が発生してしまっているのか、どうして認識違いが起きてしまっているのか、お互いの違いを把握する行為です。メンバーへのヒアリングとは異なります。

違いを明らかにするには、相手の考えを聞きつつも、自分の考えを伝えてお互いのギャップを見える化する必要があります。
そのためにも、対話の前段階で自分なりの仮説立てをすることが重要です
自分の考えもなくただヒアリングするだけでは、部下の発言を促せずなかなか本音を聞き出せません。対話の際には、改善したい姿勢がメンバーにも伝わるよう心がけましょう。

▶︎ 関連コラム:効果的な部下との対話とは?


また、自分で考えてはみるものの、「課題の原因が分からない、思い当たらない」と、止まってしまう方も多いです。
課題の原因が分からない、仮設が立てられないというのは、組織改善の実行が止まってしまうポイントの一つです。
このような場合は、周囲の信頼できる人に相談するのも有効です。
マネトレユーザーでも、「どうしてこんな結果になっているか分からない。原因はなんだろうか。」とコーチに相談をいただくことがあります。
考えられる原因候補をいくつかお伝えすると、思い当たる節があることがほとんどです。

自分を振り返ることが苦手なマネジャーに対しては、「課題の原因例」を提供し、内省を促すと、思考の幅が広がり、自身の足りていない部分を想像することができるようになります。

結果、メンバーとの対話をスムーズに行える可能性が高まるので、ぜひそうした情報提供までセットで考えてみてください。
このタイミングでは、上司や人事は、マネジャーの内省でのサポートも、意識して実行していく必要があります。

組織開発のステップ3|改善アクションを設定する

メンバーと自分の考え方のギャップを明らかにした後は、どうやって改善するか、改善のための具体的なアクションを決める必要があります。
ところが、ここで現場マネジャーには「課題は分かったけれど、どう解決したらよいか分からない」という問題が頻発します。

その結果、サーベイを行って課題は分かったけれど、課題が放置されている組織がたくさん生まれてしまいます。
もちろん、きちんと内省ができ、自分自身で方法考え、改善サイクルを回していけるマネジャーもいます。
一方で、今まで気づいて来なかった問題に、対処ができず止まってしまうマネジャーもかなりの数発生します。
世代間の価値観の違いが大きくなっているため、過去からの蓄積、これまでの経験値だけでは対処できない新しい課題が増えていることもその要因です。

現場が実際に改善サイクルを回していくためには、こうした悩みがマネジャーに発生することを前提に、上司や人事は適切にサポートする内容や方法考え、フォローするタイミング設定し、マネジャーの実行部分もチェックしていくことが必要です。
現場だけで組織の改善サイクルが勝手に回っている状態を作るのは、極めて難しいのです。

組織開発の実行には、現場へのサポートが欠かせない

いかがでしたでしょうか?
もし御社で組織改善のサイクルが上手く回っていないのであれば、それはやる気の問題ではなく、実行する現場がどう進めたらいいか分からず、課題が放置されてしまっているからかもしれません。
組織開発においては、今回あげたような問題が発生することを前提に、サポートする上司や人事の体制まで計画することが重要です。
より良い組織をつくるために、ぜひ改善サイクルを回していきましょう。

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